「地球はとっても丸い」プロジェクトの面々が心を込めてお届けしたエッセイです。
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第148号 たきゆき
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    個人的な話だが、この夏日本へ一時帰国する。

    ドイツに暮らして10年近くになるにもかかわらず、夫と私、それに3人の子どもを連れて家族全員で帰るのは初めてのことになる。結婚した当初の身軽な頃は頻繁に帰っていたが、出産・転職・引越しなどが次々にあって、何だか伸ばし伸ばしになっていた。

    実家の両親の年齢や、仕事など、考えるところがあって、重い腰をあげたのが昨年末。年明けから準備にとりかかった。子どもたちのパスポートの申請、飛行機のチケット手配、ホテルの手配(自分の部屋ももうない実家に5人家族が長くやっかいになるわけにもいかない)、空港の駐車場予約、子ども用スーツケースの購入、チャイルドシートなどの貸出し予約などはかなり早目から準備できた。せっかく高い料金を払って長時間かけて飛ぶのだから……と滞在もできるだけ長く設定した。するとこんどは留守宅の管理も必要になる。新聞の配達をストップし、郵便受けのチェック、植物の水やりなどをしてくれる人も頼んだ。あとは、みんなの好みに合わせてお土産を買って……やれやれやっとどうにか荷物を詰める段になりそうだ。

    ……なんて思っていたら、夫がふと「僕が手塩にかけた果物たちが、旅行中に熟すと思うんだけど、どうしよう?」とつぶやいた。そうか!うっかり忘れていた。我が家の夏の大仕事を。毎年この時期には、さくらんぼは瓶詰めに、プラムはムースに、スグリの実やキイチゴはジャムにと毎日のように太陽の恵みを小瓶に詰めていたのだった。今年はそれができない。その上、こんな手のかかる仕事を代わりにやってくれる殊勝な人もあまりいない。無料で家と庭を貸しますから、だれかこの大仕事を引き受けてくれる方いませんか?なんて大声で呼びかけたい気分だ。何とか美味しい果実を無駄にしない方法はないかと無い知恵をしぼる夏の午後である。

    (たき ゆき ドイツ・キール近郊在住)


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