「地球はとっても丸い」プロジェクトの面々が心を込めてお届けしたエッセイです。
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第14話:旅とともにある人生を
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    リレー連載『地球丸寄港』
    文・写真:平林豊子/(日本・東京都在住)
    旅とともにある人生)

     海外在住ではなく、旅人、である。この人生を終えるまでに、世界中を見て歩きたい、と思っている。
    旅とともにある人生

     大学の進学先に地方を選び、就職で初めて東京に出てきたあたりから、完全に「定住」に興味のない人間となってしまった。借家でさえ、2年も住めば引っ越したくなってうずうずしてしまう。

     定まった居を構えることで、ご近所付き合いも深まり、友人らとの交流も安定し、安らぎももたらされる。そんな定住の魅力がわからないわけではないが、私は動き続けていないと、なぜか「安らぎ」を得ることができないらしい。
    旅とともにある人生を 

     地球上のすべての場所に住む可能性があるし、地球上のすべてとつながっていたい、などと考えてしまう。旅にでる大きな原動力は、「知りたい」という欲求。生まれも育ちも環境も全然違うけれども、同じ「地球」に住むいわば兄弟が、どのように暮らしていて、どのように考えているのか、どんな文化を持っているのか、知っていたいのだ。
    旅とともにある人生を

     知ることで少しは理解が深まり、そこに住む人たちの人生が、「遠い世界のこと」や「ひとごと」でなくなっていく。もちろん、定住して得られる交流の深さと理解にはほど遠いだろうけれど。
    旅とともにある人生を

     旅先では、写真を山ほど撮る。友人に指摘されて初めて自覚したが、なかでも「人」の写真を撮ることが多いようだ。興味の対象も常に「人」や人が作る「文化」であるらしい。
    旅とともにある人生を

     今は自分のアイデンティティを表現するツールとなっている“エスニックファッション”の情報発信を継続しているが、エスニックファッションの源流にある、民族衣装やプリミティブな暮らし、プリミティブな信仰などにも興味は尽きない。欧米よりも、発展途上国と言われる国に興味が向くのは、そこに生身の人間のパワーがあり、人間の真実があるからだと思っている。
    旅とともにある人生を

     この人生を終えるまでにどこまで見聞きし、知ることができるかはわからないが、これからも足腰が動く限り、旅を続けたい。「旅とともにある人生」が、理想である。

    ≪平林豊子(ひらばやしとよこ)/プロフィール≫
    大学卒業後、広告代理店勤務。退職してアジア放浪の旅へ。帰国後はフリーライター、エディターとして活動中。編著書に『着こなせ!アジアンファッションWE LOVE ASIAN FASHION』、『WE LOVE エスニックファッション ストリートブック』(ともにダイヤモンド社 地球の歩き方BOOKS)がある。


    【地球丸編集部よりお知らせ】
    2009年11月18日、平林豊子さん(享年34歳)がご逝去されました。このエッセイが地球丸に寄せて下さった彼女の最後の作品となりました。編集部一同、心よりご冥福をお祈りいたします。
    | 『地球丸寄港』/メンバーによるリレー連載 | 00:00 | comments(10) | trackbacks(0) | - | - |
    豊子さん(ちささん)へ
    ずーっと連絡してなくてごめんなさい。闘病していたなんてちっとも知りませんでした。いつかはいろいろ親身にありがとう。旅の話もファッションの話ももっといろいろちささんの書いたもの読みたかったです。もうお会いできないなんて信じられません。

    旅とともにある人生、ちささんらしいですね。こんな若くて天国への旅に出てしまうなんて…ちささんにかけていただいた言葉はずっと忘れません。
    ご冥福をお祈りします。
    かおり
    | マイアットかおり | 2009/11/19 1:16 AM |
    突然の訃報、残念でなりません。

    ここに掲載されている画像、そして遺作となってしまった多くの作品は、豊子さんの生の証といえるでしょう。
    享年35歳。若すぎるご逝去ですが、こんなにすばらしい一瞬、一瞬を脳裏に刻みながら生をまっとうされたのですね。

    心よりご冥福をお祈りいたします。
    | 椰子ノ木やほい | 2009/11/19 1:45 AM |
    とよぽんへ

    まだ信じられません。
    こないだ日本で飲んだ時も、
    肺への移転を聞かされた時も
    「死ぬ気がしないのよ全然」と
    「死なないね、あなたは」と
    互いに言って一緒に笑っていたよね。
    笑いの免疫力で、自然治癒してしまうに違いないと
    信じておりました。

    でも、こういう日が来ることも
    心のどこかで覚悟をしてました。
    (したくない覚悟でしたが)

    あなたのように心底明るくて
    前向きな人が天国へ召されていくということは、
    天国の飲み会が今よっぽどつまらなくて人員不足
    なのだと推測します。

    是非あちらでも、たくさんのお友達を作って
    楽しく陽気に待っててください。
    私もいつの日か、八海山かフィンランディアを持って
    追って参加します。

    帰省中には、いつも時間を作ってくれてありがとう。
    息子達ともたくさん遊んでくれて、してあげられたことより
    してもらったことの方が多くて、どんなにたくさん
    お礼を言っていいかわかりません。
    本当にどうもありがとう。


    北の果てから
    靴家さちこ@フィンランドより
    | 靴家さちこ | 2009/11/19 5:13 AM |

    豊子さん、
    悲しみで始まった朝でした。
    今朝メディア広場からの連絡で
    豊子さんが天国にいかれたことを知りました。

    お仕事をご一緒させていただいたのは
    まだ今年のこと。
    何度もやりとりをさせていただいていつか東京でお会いできればいいですね、などと言っていたのはほんの数ヶ月前でしたのに。

    闘病のなかの執筆活動であることを知りました。今年の夏に贈っていただいたアジアファッションの本をちょうどおとつい手にしていたのですが
    何か虫の知らせだったのかもしれません。

    豊子さん、
    最後の一瞬まで懸命に生き抜く姿を示してくださった豊子さん。豊子さんが残してくださったものを私達がひきついでいきます。

    どうぞ天国から見守っていてください。
    安らかに。
    心よりご冥福をお祈りいたします。

    尊敬と感謝を込めて。
    大田朋子
    | 大田朋子 | 2009/11/19 8:10 AM |
    豊子さま

    昨日、久しぶりに本棚の掃除をしていて、アジアンファッションの本を見つけました。
    そういえば、私にまで送って頂いたんだ…と、パラパラとめくったら、出版のご挨拶メモが挟んでありました。

    読みながら、なんて律儀な方なのかしらと、胸が熱くなりました。
    お手伝いというにはほど遠いような、ほんのちょっとの情報提供にも喜んでくださって。

    地球丸の私たちを、どうか天国から見守っていてくださいね。
    | 郷らむなほみ | 2009/11/19 10:14 AM |
    最後の段落を繰り返し読んでいます。「この人生を終えるまでに」、素晴らしい旅をなさいましたね。そして、素晴らしい旅の記録を残されました。ありがとう。一度お会いしたかったのに、残念です。ご冥福を祈ります。

    いそのゆきこ
    | いそのゆきこ | 2009/11/19 2:48 PM |
    一度も面識がなく、一緒にお仕事をするチャンスもありませんでしたが、平林さんの遺作となったエッセイを読んでひとこと残さずにはいられない何かを感じました。

    私は今でこそ縁あってアメリカに「定住」してしまいましたが、東京在住時はトラベルライターで、平林さんと同じく旅をライフワークにしていました。

    「旅とともにある人生を」とは、なんて素敵な言葉でしょう!旅好き、異文化好きの平林さんのこと、天国に行くのも旅の一種としてとらえられているかもしれませんね。そちらでの生活を楽しんでください。
    | スズキマサミ | 2009/11/19 3:48 PM |
    平林様の突然の訃報に驚いております…
    一緒にお仕事させて頂き、ご出版物を遠くチェコまで送付頂いたのが
    ついこの間の事のようでしたのに……


    平林様、ご冥福をお祈り申し上げます。
    安らかにお眠りください…。
    | 篠深ゆきほ | 2009/11/19 9:21 PM |
    平林さん、8月のオフでお会いして、笑顔が素敵でパワフルで楽しかったです、次のオフを楽しみに、ってメールもくださって、私もそう思っていました、次のオフに会えないなんて、信じられません...

    でも貴女は、たくさんの人の心に届く文章と作品を生み出してくださいました、人の生身の体はいつかこの世を離れますが、作品は、何らかの形で、ずっとずっと伝わっていくんですよね。

    貴女の素晴らしさを改めて知りました。とっても真似できませんが、少しだけでも見習いたいです。
    どうぞ見守っててください。
    | えふなおこ NaokoF | 2009/11/20 9:47 AM |
    ついこの間に新刊のお祝いメッセージをお送りさせてもらったと思ったら、今度はお別れのメッセージなんて切なすぎます、少しでも千佐さんとお仕事一緒にできて良かったです。今は新たな旅に出られてしまいましたが、そちらでも楽しいネタを見つけて本を書かれるのかもしれませんね!
    この悲報から立ち直るのに私自身時間がかかりそうですが、千佐さんを見習って一日一日無駄にせず、私も必死でできることをしていきたいと思います。
    | 小島瑞生 | 2009/11/20 7:43 PM |









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